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スタッフコラム

中小企業は協働ロボットを導入してはいけない!?

 さて、いつもこちらのコラムでは「半自動化を今!思い立った時に是非!」という雰囲気で、今のこのご時世にハーフオートメーションの導入を押すようにその利便性や必要性についてのお話を度々しているのですが…どこの現場にも “あればいい” って訳じゃないのは、PLANSEEDのホームページやインスタグラムを見てくださっている方々はそれなりに理解してくださっているのではないかと、思ったり思わなかったり。
今回はその真意と、いつもとは違った方向からのPLANSEEDの想いと本音といいますか、思い立ったらすぐに相談してほしいけれど、その企業が闇雲に半自動化を進めようとしていたらそれは止めにかかりますよ!という類のお話をしていきたいと思います。

現場に行くと見えてくること

 半自動化を導入してみたものの、うまく現場が機能していないどころか…という企業も多くあることでしょう。

・いきなり、今の時代うちに必要なのは、協働ロボットだ!と言って、ロボットを買ってしまった企業さん
・半自動化を協働ロボットありきで考えてしまう企業さん
・ロボットを買って、現場に「やれ!」と一方的に命令して現場が反発して使ってくれない企業さん
・メーカーから(社長から)言われるがままに導入してしまって「どこに使えるか?」悩んでいる企業さん
・いろんな協働ロボットがあるけど単純に安いからと言って導入したけど、使えなかった…

 などなど、失敗談を耳にしては、「皆さん!順番が間違っているんですよー!!」と、思っております。

 お陰様で弊社は、日々多くのお客様からご相談をいただき、各現場へお邪魔させていただくことが多々あります。すると、そこにそれぞれの「雰囲気」、「におい(空気感にちかい意)」が見えてきます。こちらとしては、”その現場をどのように半自動化していくか”ということを予め念頭におき、導入にむけてその場をしっかりと見る必要があります。ですので、加えて「作業環境」「設置場所」「置換え作業内容」「作業者さんのクセ」などなどいろんな事を気にかけ、気をつけてその場の現状を把握していきます。

適材適所、無理なら無理といいます!

 システム導入後の現場の動きなどを想像するのは容易くないので、一家庭規模で起こりうる「勢い余って」、な例え話にしてみると…

車がほしいと言って、ディーラーに飛び込んで車買っちゃった!みたいな状態、なんか、そうでしょう。
家族で遠出したいのに、ミッションの2シーターで2人しかのれないのと似てる?かもしれませんね。
とか、物が溢れている家庭で、また、古い作りで段差も多い家なのに、自動のロボット掃除機を買ってしまったり。
なんなら、今流行りの超極狭一人暮らし物件なんかに、そんなロボット要らないですよね。

このように、目的を明確にしないまま導入しても、余計に生産性が落ちてしまったりして本末転倒です。

ちなみに我々PLANSEEDは、そこで働く社員のモチベーションなんかも見ています。明らかにそこで働く人々のモチベーションが低い状態だったりする現場だってあります。そんなの分かるの?って思われるかもしれませんが、明らかに、わかります。何社も見てきていますからね。

残念ではありますが、そのような企業(現場)には、「自動化しません」って言ってしまいます。だって、高額な設備を導入してみても生産性はあがりませんし。”半自動化”なんで、半分は”人”です。働く人の生産性をあげなければ、機械を導入してしまっても、宝の持ち腐れ、その現場にお金をかけて無駄を増やしてしまうだけですからね。だから、初見で現場を見るのはとーっても大事なんです!

導入は大変だけど…やはり利点が多い半自動化

 例えたディーラーの話に戻ると。
どんな車がほしいのか?なぜその車なのか?費用は?色は?エンジンは?スペックは?将来の使用シチュエーションは?
そこではっきりと望んでいる車が分かるものです。
ご高齢のドライバーの方に、いくら高級でかっこいい車がほしいと言われても、しっかり分かっている営業マンは売らないと思います。
操作が分かりにくくないか、視界が良いか、安全装置がしっかりついているか、いかに乗りやすいか、弊社のスタッフ一同なら、お客さまにいろんな事をお伺いして、一番いい!と思える車をお勧めします。

ですので、いきなり協働ロボットだ!と飛びつかず、慎重に導入してください。
婚活や、なんなら宇宙開発チームの一員として動くくらいの慎重さが必要です。その過程には、痛くなるくらい頭を使わないといけない程の緻密な計算や、計画を徹底的に練らねばならないこと、総合的に考慮しないといけないことが山ほどあります。例えば、

導入後のこと(導入する前に考えておくべき先のこと)
メンテナンス(そのぶんの予算を含む)
社内でのシステム(誰がどう触るか)
持続可能か
システム導入に伴う人員調整
逆に人手がかかるかどうか
現場・責任担当・引き継げるか

そこまで考えた後に、導入が合っているか合わないか、わかってくることだってあります。

事例とアドバイスを参考にする

 全国の自治体では、PC作業の業務の一部にハーフオートメーションに近いシステムを導入しており、(機械的ではなくPC作業の自動化のお話しですが)、総務省がその事例やデータ分析したものを一般公開しています。RPAというシステム導入を検討するにあたり、事前に考慮しておくべきことの指南書のように、的確なアドバイスや事例がぎっしりと掲載されたガイドブックです。そのなかに、各々の現場へハーフオートメーションを導入するのと共通して言えることの一部(3つ)を抜粋しました。※1
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(Rrobotic Process Automation :事業プロセス自動化技術の一種。※2)以下略RPA

①特性に合った業務を対象に選ぶこと
RPAはうまく活用できれば非常に大きな効果が得られるツールではあるものの、何でもできる魔法の道具というわけではありません。RPAができること・できないことを理解し、RPAに適した業務を対象に選ぶことが必要です。

②RPAのスペシャリストと業務に詳しい人でタッグを組むこと
RPAの導入にはRPAに関する知識・スキルと、業務の内容・プロセスに関する深い理解の両方が必要であり、どちらか一方が欠けてもスムーズには進みません。運用段階の保守でも同様です。中期的な視点で体制の確保・人材育成を行う必要があります。

③RPA導入の効果目標を設定すること
RPA導入で何を目指すのか、関係者で共通認識を持った上で具体的な目標を定めることが必要です。

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というように、少しジャンルは違いますが目的は同じで、その利便性を手に入れる為に、必要な過程とその先に見据えておかないといけない事柄がしっかりとガイドブックにて指南されています。

なるほどなるほど、う〜ん、ハーフオートメーション導入へのハードルがあがってしまった…と思うかもしれませんが、
避けるべきではない道のりです。導入後に、ああ、やっぱりもっと慎重にすればよかった、と、後悔してほしくありません。その現場の明るい未来を応援したいので、しっかりみっちりと、シナリオの作成・テストをし、その道のスペシャリストとしっかりお話しを重ねた後ご納得して導入してくださいね。
弊社で、根掘り葉掘り聞かせていただいて、総合的に、一緒に考えていきます!

※1    引用:自治体におけるRPA導入ガイドブック  より (総務省)
※2   出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ロボティック・プロセス・オートメーションより

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